国家が買ったモノ
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第9位タイ作者不詳『重要文化財 法花蓮鷺文有蓋壺』

明代景徳鎮窯の大型法花壺。盛り上げ線で文様を区切り、藍・紫・緑・白などの鮮烈な釉を塗り分けた希少な技法の重要文化財。

作者不詳 重要文化財 法花蓮鷺文有蓋壺
購入額
1億2,000万円
購入価格の根拠・一次資料
独立行政法人国立文化財機構「令和2年度 購入文化財情報」/九州国立博物館
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作品情報・所蔵館の公表資料 ↗
WHY DID JAPAN BUY IT?

なぜ国が買った?

九州国立博物館は日本とアジアの文化交流を大きな柱とする館です。中国明代の法花は、三彩の系譜や建築装飾、銅胎七宝との技法的関係まで考えられる資料で、日本に伝来した中国陶磁を通して東アジアの工芸史を見せることができます。しかも本作は重要文化財。単に「きれいな中国壺」を増やしたのではなく、技法史と交流史を一つの大作で説明できる作品です。

根拠資料:国立文化財機構「令和2年度 購入文化財情報」/九州国立博物館 ↗

WHY THIS PRICE?

なぜこの価格?

購入額は1億2,000万円。査定内訳は公表されていません。重要文化財であること、明代法花の大型優品であること、蓋を含めた高さ47.5cmという規模、鮮やかな多色釉と複雑な盛り上げ線が良好に残ること、伝来が追えることが価格を考える材料です。陶磁器の場合も「材料が土だから」ではなく、同時代・同技法・同格の作品を代替できるかが重要です。

※公的資料が鑑定・評価の内訳を公表していない場合、本節は希少性、代表性、来歴、規模、エディション等の公表情報から価格を考える材料を整理したものです。

作品について

総高47.5cm。濃い藍釉を地にし、胴には蓮華、波濤、白鷺を表します。「法花」は、盛り上げた線で文様の区画を作り、その中へ紫、青、緑、白などの低火度鉛釉を流し分ける技法です。釉薬同士が混ざらないよう堤防のような線を作るため、七宝焼にも似たくっきりした色面になります。蓋まで揃う大型作で、重要文化財です。

ここを見る

まず全体の濃い藍色を見て、その上で白い鷺と蓮を探してください。次に文様の境界へ近づくと、色同士の間に盛り上がった線があることが分かります。これが法花技法の肝です。絵付けで線を描いたのではなく、立体的な堤線で区画して色釉を流し込む。遠目の鮮やかさと、近くで分かる「作り方」の両方が見どころです。

作者・制作背景について

作者個人は伝わっていません。中国・明時代、15~16世紀の景徳鎮窯で作られたとされる法花の大型壺です。陶磁器では個人作家名より、どの窯で、どの技法を用い、どれほど希少な形式が残ったかが重要な評価軸になります。

基本データを見る
取得年度
2020年度
購入価格・取得額
1億2,000万円(¥120,000,000)
作者
作者不詳
作品名
重要文化財 法花蓮鷺文有蓋壺
所蔵先
九州国立博物館
取得主体
独立行政法人国立文化財機構
制作年
中国・明時代(15~16世紀)
技法・材質
磁製法花・1合
寸法
口径20.0×胴径34.6×底径21.9×総高47.5 cm
出典
独立行政法人国立文化財機構「令和2年度 購入文化財情報」/九州国立博物館
購入一次資料 ↗
作品画像の出典
画像掲載元 ↗
画像利用条件
作品自体は著作権保護期間満了。e国宝/九州国立博物館の画像利用条件を確認し、指定クレジットがある場合は画像直下に表記。

収録済み資料に基づく年度別暫定ランキング。対象機関は年度間で同一ではありません。全国の全自治体を悉皆調査したランキングではありません。 独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立文化財機構4館、文化庁の令和2年度購入公表を横断して順位化。京都国立近代美術館が一括取得した岸田劉生29作品は、公式購入一覧に個別取得額が公表されているため作品単位で集計。取得額が「―」で公開資料から金額を確認できない作品は順位対象外。5位タイ2作品、9位タイ3作品のため、10位までの順位に該当する全11作品を掲載。