第5位作者不詳『紙本墨書阿波国板野郡田上郷延喜二年戸籍残巻』
延喜2年の阿波国戸籍の残巻。古代の戸籍制度と地域社会を伝える一次史料として重要な文化財。

なぜ国が買った?
古代戸籍は現存例が極めて限られ、失われれば内容だけでなく紙・墨・書式・訂正など原本からしか得られない情報も失われます。文化庁が国有化する意味は、研究者だけでなく将来世代が原資料へアクセスできる状態を確保することです。「きれいだから買った」のではなく、日本古代史の証拠そのものを保存する購入です。
根拠資料:文化庁「令和元年度 購入文化財」 ↗
なぜこの価格?
取得額は3億円。価格の評価内訳は非公表ですが、延喜2年という年代、古代戸籍原本の現存数の少なさ、地域社会を具体的に復元できる情報量、代替不可能な一次史料であることが価格を考える材料です。紙切れの面積ではなく「この一枚にしか残っていない情報」に値段が付いています。
※公的資料が鑑定・評価の内訳を公表していない場合、本節は希少性、代表性、来歴、規模、エディション等の公表情報から価格を考える材料を整理したものです。
作品について
《紙本墨書阿波国板野郡田上郷延喜二年戸籍残巻》は、現在の徳島県にあたる阿波国の戸籍の一部です。千年以上前の人名や家族構成など、古代国家が地域住民をどのように把握していたかを一次資料として伝えます。
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文字を全部読めなくても、行の揃え方、追記や訂正、紙の継ぎ目を見てください。現代の住民票の祖先にあたる行政文書が、手書きで実際に運用されていた痕跡です。美術的な巧拙より「902年の行政実務が目の前に残っている」という時間距離を意識すると面白くなります。
作者・制作背景について
作者を鑑賞する美術品ではなく、延喜2年(902年)の戸籍文書です。律令国家が人と土地を把握するために作成した行政記録で、書いた個人より「当時の社会を直接記録した原本」であることに価値があります。
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- 取得年度
- 2019年度
- 購入価格・取得額
- 3億円(¥300,000,000)
- 作者
- 作者不詳
- 作品名
- 紙本墨書阿波国板野郡田上郷延喜二年戸籍残巻
- 所蔵先
- 国(文化庁)
- 取得主体
- 文化庁
- 制作年
- 延喜2年(902年)
- 技法・材質
- 紙本墨書
- 寸法
- 残巻
- 出典
- 文化庁「令和元年度 文化庁購入文化財一覧」
購入一次資料 ↗ - 作品画像の出典
- 画像掲載元 ↗
- 画像利用条件
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収録済み資料に基づく年度別暫定ランキング。対象機関は年度間で同一ではありません。全国の全自治体を悉皆調査したランキングではありません。 文化庁、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立文化財機構4館の令和元年度取得資料を横断し、政府調達・契約公示も追加確認。個別円建て取得額を一次資料で確定できた案件を順位化。国立美術館の令和元年度取得のうち、エルズワース・ケリー《斜めの黒いレリーフ》、ピピロッティ・リスト《永遠は終わった、永遠はあらゆる場所に》、《福禄封候図飾棚》は取得を確認済みだが個別円契約額を現行一次資料で確定できないため順位対象外。クリスチャン・ボルタンスキー《モニュメント》は政府調達集計に契約記録まで追跡したが、外貨表記を含む契約価格欄の解釈を円額として断定せず順位対象外とした。未確認額は推測しない。京都国立博物館《法華経巻第五(冊子)》1億円を反映済み。