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第9位一山一寧『重要文化財《一山一寧墨蹟〈阿弥陀経語/正和五年七月十五日〉》』

文化庁が1億3,000万円で購入した重要文化財。元から来日した禅僧・一山一寧が70歳、示寂前年の1316年に竹紙へ青墨で阿弥陀経の一節を書いた墨蹟。

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購入額
1億3,000万円
購入価格の根拠・一次資料
文化庁「平成30年度 文化庁購入文化財一覧」
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文化庁購入一覧:No.5/購入文化財の概要:5ページ目。
作品情報・所蔵館の公表資料 ↗
WHY DID JAPAN BUY IT?

なぜ国が買った?

この一幅には、中世の日中関係、禅宗の移入、五山文化、個人の書が一つに重なっています。元の使節として来日した中国僧が、日本で長く活動した末期に残した日付の明確な自筆資料です。国が取得することで、鎌倉時代の日中文化交流を「教科書の説明」ではなく実物で示せる一次資料を恒久的に保存できます。

根拠資料:文化庁「平成30年度 購入文化財の概要」 ↗

WHY THIS PRICE?

なぜこの価格?

取得額は1億3,000万円。重要文化財、一山一寧の自筆、1316年という明確な年紀、示寂前年という制作時期、竹紙と青墨という特徴が価格を考える材料です。800年近く前の「著名人のサイン」以上に、その人物が日中交流史の当事者で、いつ書いたかまで確定できる史料である点が重要です。

※公的資料が鑑定・評価の内訳を公表していない場合、本節は希少性、代表性、来歴、規模、エディション等の公表情報から価格を考える材料を整理したものです。

作品について

正和5年(1316年)7月15日、一山が70歳の時に書いた墨蹟です。示寂の前年にあたり、竹紙に珍しい青墨を用いて、阿弥陀経の一節を縦三行に書いています。97.2cmという縦長の紙面に、軽快な筆致が大きく走ります。

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一番分かりやすい入口は墨の色です。黒一色と思いがちな中世墨蹟で、青墨が竹紙の上を走ります。次に縦三行の余白と筆の速度を見ると、長文を詰め込まず、文字の動きそのものが画面を作っていることが分かります。70歳の禅僧が残した晩年の筆として見ると、歴史的距離が急に縮まります。

作者について

一山一寧(1247–1317)は中国・元の禅僧で、文永・弘安の役の後、1299年に元の使者として来日しました。のちに北条貞時の帰依を受け、建長寺などで活動し、日本の五山文学・禅文化の形成に大きな影響を与えました。

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取得年度
2018年度
購入価格・取得額
1億3,000万円(¥130,000,000)
作者
一山一寧
作品名
重要文化財《一山一寧墨蹟〈阿弥陀経語/正和五年七月十五日〉》
所蔵先
国(文化庁)
取得主体
文化庁
制作年
鎌倉時代・正和5年(1316年)
技法・材質
竹紙、青墨
寸法
97.2 × 29.5 cm(1幅)
出典
文化庁「平成30年度 文化庁購入文化財一覧」
購入一次資料 ↗
作品画像の出典
画像掲載元 ↗
画像利用条件
文化庁「平成30年度 購入文化財の概要」掲載画像。利用条件・引用要件を確認し、掲載元にクレジット表記がある場合は原文どおり画像直下に記載。

収録済み資料に基づく年度別暫定ランキング。対象機関は年度間で同一ではありません。全国の全自治体を悉皆調査したランキングではありません。 文化庁、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立文化財機構4館の平成30年度取得資料に加え、政府調達の落札・契約情報を横断確認して順位化。アルベルト・ジャコメッティ《ヤナイハラⅠ》は政府調達で14,472,000米ドルの契約額が公表されているため、日本銀行「平成30年9月中において適用」の基準外国為替相場1米ドル=111円で1,606,392,000円に参考換算して順位化。《孔雀置物》ほか40点は41点一括5億3,784万円で、現行公開資料から個別配分額を確認できないため一括案件として明記。九州国立博物館の政府調達《鉢形土器》ほか79件(1億9,134万800円)は、同館の平成30年度購入文化財一覧に各資料の個別購入額が公表されているため、契約総額を1作品としてランキングする旧処理を撤回。これに伴い第10位へ横山大観《白衣観音》1億1,124万円を反映。未確認額は推測しない。