第4位則房『国宝《刀 無銘則房》』
九州国立博物館が国宝《刀 無銘則房》を3億5,000万円で取得。備前一文字派の則房作と極められる鎌倉時代の刀で、国宝指定品。
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なぜ国が買った?
最大の理由は、すでに「国宝」であることです。国宝級の刀剣を市場任せにせず国立博物館で恒久保存し、研究・展示へ回せる意味は明確です。九州国立博物館は日本文化をアジア史の中で見る館ですが、日本中世文化を代表する刀剣も基礎的な比較資料になります。名品を「借りる」のではなく常設的に使えることが、国立館のコレクション形成では大きいのです。
なぜこの価格?
取得額は3億5,000万円。査定内訳は非公表ですが、国宝指定、鎌倉時代の備前一文字派、則房作と極められる作行、保存状態、刀剣史上の格が価格を考える中心材料です。刀は鉄の重量で値段が決まるのではなく、誰の作風をどこまで示すか、刃文・地鉄の出来、伝来、文化財指定が価格を大きく左右します。
※公的資料が鑑定・評価の内訳を公表していない場合、本節は希少性、代表性、来歴、規模、エディション等の公表情報から価格を考える材料を整理したものです。
作品について
《刀 無銘則房》は大摺上で銘を失っているものの、傑出した作行から則房作と鑑定された鎌倉時代13世紀の刀です。全長87.3cm、刃長69.5cm。e国宝は、一文字派が鎌倉中期に華やかな大模様の丁子乱を焼くようになったことを解説しており、本刀はその高度な作風を示します。
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刀身全体の反りを一度見てから、刃文へ近づいてください。一文字派らしい丁子の大きな乱れが、単純な波ではなく花が連なるように展開します。次に地鉄の肌と鋒へ目を移すと、装飾を足していない鉄だけでどれほど複雑な視覚効果を作っているか分かります。
作者について
則房は鎌倉時代中期の備前・福岡一文字派を代表する刀工の一人とされます。本作には銘が残っていませんが、作風から則房作と極められています。一文字派は大模様の丁子乱など華やかな刃文で、日本刀史上でも特に高い評価を受ける流派です。
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- 取得年度
- 2018年度
- 購入価格・取得額
- 3億5,000万円(¥350,000,000)
- 作者
- 則房
- 作品名
- 国宝《刀 無銘則房》
- 所蔵先
- 九州国立博物館
- 取得主体
- 独立行政法人国立文化財機構
- 制作年
- 鎌倉時代・13世紀
- 技法・材質
- 刀剣(鎬造、庵棟、中鋒)
- 寸法
- 全長87.3 cm/刃長69.5 cm
- 出典
- 政府調達「落札・契約情報」/九州国立博物館
購入一次資料 ↗ - 作品画像の出典
- 画像掲載元 ↗
- 画像利用条件
- e国宝で画像保存・IIIF Manifestを提供。二次利用時はe国宝/国立文化財機構の利用条件を確認し、クレジット指定がある場合は原文どおり記載。
収録済み資料に基づく年度別暫定ランキング。対象機関は年度間で同一ではありません。全国の全自治体を悉皆調査したランキングではありません。 文化庁、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立文化財機構4館の平成30年度取得資料に加え、政府調達の落札・契約情報を横断確認して順位化。アルベルト・ジャコメッティ《ヤナイハラⅠ》は政府調達で14,472,000米ドルの契約額が公表されているため、日本銀行「平成30年9月中において適用」の基準外国為替相場1米ドル=111円で1,606,392,000円に参考換算して順位化。《孔雀置物》ほか40点は41点一括5億3,784万円で、現行公開資料から個別配分額を確認できないため一括案件として明記。九州国立博物館の政府調達《鉢形土器》ほか79件(1億9,134万800円)は、同館の平成30年度購入文化財一覧に各資料の個別購入額が公表されているため、契約総額を1作品としてランキングする旧処理を撤回。これに伴い第10位へ横山大観《白衣観音》1億1,124万円を反映。未確認額は推測しない。